旧5形締結装置
提供: 保線ウィキ
きゅう5がたていけつそうち
old-5-type improvement rail fastening

PCまくらぎの締結装置として実用化された旧5形締結装置である。
旧5形締結装置は、PCまくらぎのレール締結装置として初めて実用化された二重弾性締結である。
一重ばね形式の締結ばねとゲージブロックを六角ボルトにて締結されている。開発当時は、5形締結装置(現在のものとは違う)と呼ばれていたが、現在では旧5形締結装置と一般的に呼ばれている。
旧5形締結装置の開発
昭和26年からはじめられたコンクリートまくらぎの開発において、いろいろなレール締結装置が設計されて試験敷設されてきた。その過程において、昭和36年ごろ初めて実用化に至ったレール締結装置である。
旧5形締結装置の特徴
初めて二重弾性締結として実用化されたもので、一重の締結ばねを使用して、ゲージブロックで軌間を調節して六角ボルトにて締結してあり、現在のレール締結装置の原型となった。
旧5形締結装置の欠点
5形締結装置は、
- 締結ばねのばね定数が大きく、締結台が小さいのでボルトが弛緩しやすい。
- 横圧を受けるゲージブロックが受栓の平坦部上に直接置かれているので、レール接触面が軌道パッドの厚さだけ上になるため、ゲージブロックが摩耗すると段が付く。
ゲージブロックに段が付いたものが「2段べり」といわれており、レールがゲージブロックの上に乗り上げ、荷重が直接受栓の平坦部に作用してしまい受栓が破損してしまう。
2段べりをなくすためゲージブロックのレール側面の下半分を三角形状に削ったものを開発したが完全ではなかった。
このため、改良形の試作して、締結ばねを二重ばね形式として、ゲージブロックを金属と硬質ゴムの二層構造とした5形締結装置(5形改良形締結装置)が開発された。