締結ばね

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ていけつばね
spring fastening , spring fastening device
在来線で使用されている直線用の3号PCまくらぎに使用されている5N形締結装置の締結ばね。
締結ばねは、各社では、さまざまな形があるが、概ね締結するとレールの位置を保持できる機能と、ばねの作用によりレールとまくらぎを密着できる機能を発揮する。

締結ばねとは、二重弾性締結などを構成する重要な部品のひとつで、軌道パッドを常に圧縮状態に保つち、その締結力においてレールのふく進を防止するためのものである。

締結ばねの性能

締結ばねは、弾性を有する軌道パッドとともに二重弾性締結を構成する重要な部品のひとつで、軌道パッドを常に圧縮状態に保ち、さらに締結力によって生ずる摩擦力によりレールふく進を防止する作用がある。

締結ばねの性能

締結ばねは、素材が平板鋼の場合を板ばねといい、棒鋼の場合は線ばねという。

締結ばねに必要とされる性能は、

  • レール押さえ点のばね特性が良好であること。
  • ばねの発生応力がばね鋼の疲労限度内であること。
  • レールの高周波振動に追従すること。
  • 締結力の規整が容易であること。
  • レール接触部分が摩耗しにくいこと。

締結ばねの製造

締結ばねの製造方法は、

  1. ばね鋼切断
  2. 成形炉による加熱(900度以下)
  3. プレスによる加熱
  4. 600度以下に冷却
  5. 油焼入れ(連続炉の使用)
  6. 焼き戻し(保持時間30分以上)
  7. 水冷

ここから先は在来線用と新幹線用に分かれる。

(在来線用)

  1. 防錆油または塗料の塗布
  2. 出荷

(新幹線用)

  1. ショットピーニング
  2. ジンクリッチ錆止めペイント塗布
  3. 黒色フタル酸樹脂エナメル焼付け
  4. 出荷

いままでは、在来線において防錆油または塗料の塗布のみの処理であったが、現在では新幹線と同様の処理が行われている。