斜め接着絶縁継目
提供: 保線ウィキ
ななめせっちゃくぜつえん
slanting glued insulation joint
斜め接着絶縁継目とは、接着絶縁継目の一種で、レールとレールの間に挿入されるレール形の絶縁材が斜めになっているもの。
従来からある接着絶縁継目と構造が同じであるが、レールとレールの突合せ部分が、従来の直角で突合せるのではなく、斜めに切断したレールを付き合わせる構造のとなっている。
斜め接着絶縁継目にする長所
斜めにレールを付き合わせることによって、レールの保守をする作業が軽減される。そして、車輪が乗り移る衝撃が緩和されることによって、環境や騒音にやさしい構造となっている。
開発の経緯
従来からある接着絶縁継目では、レールとの突合せ部分で車輪が乗り移る衝撃があり、長期使用による端部バッターの発生やレールフローが発生する。これらを除去するために開発が進められ、1999年ごろからレールの突合せ部分を斜めにして車輪の乗り移りを滑らかにした斜め接着絶縁継目が開発され敷設されるようになった。
騒音の低減
ロングレール区間において接着絶縁継目が敷設されていると、その部分だけ遊間があるような音が発生する。しかし、斜め接着絶縁継目では、従来の接着絶縁継目より約10(dB)少なくなる結果が出ている。
保守するときの注意点
斜め接着絶縁継目を敷設するときは、列車の進行方向に対して背向で敷設するのが一般的である。
また、突合せ部分の先端が非常に細くなっているので亀裂などには十分注意が必要である。